筋トレの定番の腕立て伏せですが、負荷が足りないと思ってませんか?
「回数をこなしても効いた気がしない」「筋肉痛が来ない」など思ったほど効果を実感できない方も多いと思います。
そんな方に、たった10回するだけで効果のある腕立て伏せの方法を紹介します。
筆者のプロフィール
【保有資格】筋トレインストラクター
トレーニングサポーター
【筋トレ歴】12年
Contents
腕立て伏せ たった10回の極意!スロートレーニング
たった10回で効かせることのできる極意。それは、【スロートレーニング】で筋トレを行うこと。
スロートレーニングとは、筋トレの動作をゆっくり行うトレーニングのことをいいます。
同じトレーニングでも動作や停止時間をゆっくり長く設けることで、回数を増やさなくても負荷を高めることができます。
自重で行う腕立て伏せは、どうしても負荷に慣れてしまいがちで続けていくうちにその負荷に慣れて回数も増えていきますが、回数を増やしたからと言って達成感はあっても筋肥大は望めません。
回数を多くすると、筋肥大ではなく筋持久力がついてしまうため、筋肉をつけたい方にはお勧めしません。
それに対し、スロートレーニングは動作をゆっくり行うので、1回1回の筋トレの効果が高く、数をこなすこともなくしっかりと筋肉へ負荷を与えることができます。
またスロートレーニングは動作がゆっくりなため、関節への負荷が下がりケガのリスクが低くなります。
正しいフォームでゆっくりとトレーニングを行うことにより、低リスクで高負荷なトレーニングを行うことができ短時間で筋肉に効かせることができるので、ぜひスロートレーニングをしましょう。
基本的な腕立て伏せの正しいフォーム
先ほどのスロートレーニングで腕立て伏せを行います。
基本的には、下げる時に5秒。停止3秒。上げる時に2秒かけて動作を行います。
腕立て伏せの正しいフォーム
- うつ伏せになり、肩の位置の下に手首が来るように配置する。
- 手を肩幅よりやや広く置く。
- 頭からかかとまで体を浮かせ、体が一直線になるように保つ。
- 肘を曲げながら5秒かけて体をゆっくりと下げる。
- 下げ切ったところで3秒キープ。
- 肘を伸ばして2秒かけて体を上げる。
トレーニングのコツ
スロートレーニングのコツは、負荷を逃さないことです。肘を伸ばす際に伸ばしきってしまうと負荷が逃げ休んでしまうため効果が薄れます。伸ばしきらずに軽く曲がった状態にすると負荷を与え続けることができます。
また、きつくなってくるとどうしても体が曲がってしまいます。体は一直線に保つように意識して取り組みましょう。
腕立て伏せ【応用編】
基本的な腕立て伏せは、先ほど紹介しましたが、腕立て伏せにもやり方を変えるだけでいろんな筋肉へアプローチすることができます。
筋肉の部位ごとにおすすめなトレーニング法を紹介します。
ナロープッシュアップ
ナロープッシュアップとは、手幅を狭めて行う腕立て伏せのことで、主に上腕三頭筋を重点的に鍛えることができます。
二の腕を太くしてたくましい上腕三頭筋を手に入れたい方は、トレーニングメニューの一つとして取り入れておきたい。
またナロープッシュアップは、上腕三頭筋のほかにも、三角筋や胸筋の内側にも負荷がかかります。
胸筋の内側を鍛えることで、しっかりと厚みのある胸筋にすることが可能になりますので、メリハリのある逞しい胸筋にもできます。
ナロープッシュアップの正しいフォーム
- 足を肩幅に開き、通常の腕立て伏せと同じ形をとる。
- 胸の前で、両手の人差し指と親指を使って正三角形を作る。
- ゆっくりと下ろし胸は地面につけず、地面に近づいたら止める。
- 肘を伸ばしながら元に戻る。
ナロープッシュアップは、基本的な腕立て伏せと違い力が伝わりにくいため、フォームが崩れてしまいがちです。
フォームが崩れたまま行ってしまうとケガのリスクが高まりますので、まずは正しいフォームで行うことを意識して行うようにしましょう。
うまく上体が持ち上がらない場合は、膝を立てて行うなどして徐々にしていきましょう。
ナロープッシュアップのコツ
ナロープッシュアップで効率的に負荷を与えるコツは、反動を使わないこと。
基本的な腕立て伏せでもやってしまいがちですが、反動を使って上体を起こそうとすると、フォームが崩れ効果が薄まりケガのリスクも高まります。
ゆっくりと動作を行い、反動を使わずにトレーニングを行いましょう。負荷が強すぎる場合は膝をつくなどして負荷を弱めてトレーニングするとフォームを崩すことなくトレーニングができます。
もっと負荷を大きくしたいという方は、足の位置を高くすれば負荷が高まります。
ベンチや椅子などに足を乗せ行うと高くした分だけ必要な筋力が大きくなるため、負荷を大きくすることができます。
ヒンズープッシュアップ
ヒンズープッシュアップは、普通の腕立て伏せと違い、前後運動も含めたトレーニングになります。
前後に動きながら行うため、様々な筋肉へ負荷を与えることができます。
肩や腕、胸の筋肉や股関節の柔軟性など鍛えることができます。
ヒンズープッシュアップの正しいフォーム
- 肩幅より広めに腕を広げて地面に手をつく。
- 猫が伸びをするような恰好みたいにお尻を上に突き上げる。
- 背筋を伸ばしお尻から腕までをまっすぐに保つ。
- 足幅も少し広めにとっておく。(ここまでがセットポジション)
- 体を地面すれすれになるように斜め前へ下げるように動く。
- 腕の間に体を通すようなイメージで。
- 腕の間を通り抜ける時に徐々に体を起こしていく。
- 体を起こしたらセットポジションに戻り動作を繰り返す。
ヒンズープッシュアップは肘を曲げるのを意識するのではなく、体全体を動かすことを意識して行うトレーニングになります。
体を地面に向かって近づけるように下げることを意識するとしっかり効きます。
全くできないという方は、膝をつくなどして負荷を弱めるといいです。
ヒンズープッシュアップのコツ
ヒンズープッシュアップに慣れてない方や初心者の方にありがちなのが、段々とお尻の位置がさがってしまうことがあげられます。
お尻が下がってしまうとしっかりと三角筋や大胸筋、上腕三頭筋といった筋肉への刺激・負荷が与えにくくなります。
しっかりとお尻を上げセットポジションをキープすることがコツになります。
まとめ
基本的な腕立て伏せでは、スロートレーニングを取り入れることによって短時間・低回数で効果的に効かせることができます。
怪我のリスクへの懸念もスロートレーニングであれば、ゆっくりと正しいフォームで行うため軽減されます。
ジムへ行く時間もない方や、筋トレ器具を持ってなくて自重トレーニングを行っている方にはおすすめの高負荷トレーニング方法です。
ぜひ正しいフォームでスロートレーニングを行い、効果を実感しましょう。