ダイエットやボディメイク、健康維持など、筋トレには色々なメリットがあります。また年齢に関係なくトレーニングを行うことで筋肉を鍛えることができます。
ただし筋トレ初心者の方には、何から始めればいいのか分からないことも多いと思います。
筋トレ初心者の中には、十分な知識がないまま闇雲に行いケガをしてしまう場合もあります。当記事では、筋トレ初心者の方に身につけておきたい情報を紹介していきます。
正しい知識を持って筋トレを行っていきましょう。
筆者のプロフィール
【保有資格】筋トレインストラクター
トレーニングサポーター
【筋トレ歴】12年
Contents
年齢に関係なく筋肉は成長させられる
一般的に筋力は20代をピークに、年齢を重ねるごとに低下していきます。
日常生活において、「昔より重たい物が持てなくなった」「階段の上り下りがしんどい」など衰えを感じる場面もあるかもしれません。
年だから仕方がないと感じている方が多いかもしれませんが、筋肉は年齢に関係なく成長させることが可能です。
「年だから」と諦めてしまう前に健康的な体をキープするためにも、筋トレをしていきましょう。
筋肉が成長するメカニズム
筋肉が成長するメカニズムは、3つの要素が必要不可欠です。
筋肉の成長に必要な要素
- トレーニング
- 栄養
- 休養
この3つの要素が組み合わさることで筋肉は成長します。
トレーニングを行うことで筋肉の筋繊維が損傷し一時的に筋力や体力が低下しますが、適切な栄養と休養を取ることで筋肉の回復が促進されます。
筋肉の回復時間は、筋肉の部位や損傷具合によって異なります。一般的に48時間~72時間ほどで回復するといわれております。
この回復で筋肉は、以前よりも強く成長し、筋肥大や筋力向上につながります。これを【超回復】といいます。
この超回復の時に適切な栄養と休養をしっかりとることで、より強く成長を促すことができます。
トレーニング・栄養・休養の3つ要素が組み合わさることで、年齢に関係なく筋肉は効率よく成長していきます。
筋肉をつけることのメリット
筋肉をつけることのメリットには下記のようなものがあります。
メリット
- 基礎代謝量があがり、太りいくい体に
- コリやむくみ、冷え性などの改善
- 美しい姿勢をキープできる
- ストレス発散
基礎代謝量があがり、太りにくい体に
基礎代謝量とは運動していなくても人間が過ごすうえで必要なエネルギー量のこと。トレーニングを行い筋肉をつけることで基礎代謝量は増やすことができます。
筋肉を増やすだけで、日常生活を送る上で消費されるエネルギー量が増えるので太りにくい体になります。
ダイエットなどで一番避けたいのがリバウンド。筋肉をつけ基礎代謝量を上げることでリバウンドを防ぐことができます。
コリやむくみ、冷え性などの改善
コリやむくみ・冷え性などの原因の一つとして、血行不良があげられます。
トレーニングを行うことで筋肉がつき基礎代謝が高まり、血行が良くなります。トレーニングにより筋肉が動くことにより筋肉がポンプの役目を果たすので、血行の促進が期待できます。
その結果、コリや冷えなどの改善にも期待ができます。
美しい姿勢をキープできる
運動不足の方やデスクワークをしている方は特に、筋肉量が低下し姿勢が悪くなりがちです。
筋トレで腹筋や背筋など体幹部を鍛えることで、姿勢悪化の予防や改善にも役立ちます。
ストレス発散
筋トレを行うことで幸せホルモンとも呼ばれる【セロトニン】が分泌されます。このセロトニンには緊張をゆるめたり、気分をリフレッシュさせたりする効果があるため、筋トレはストレス解消にも効果があります。
初心者がやりがちなミス
初心者がやりがちなミスとして下記のようなものがあります。
やりがちなミス
- トレーニングのやりすぎ
- 重たい重量ばかり重視する
- バランスよく鍛えない
- 食事内容が変わらない
トレーニングのやりすぎ
筋肉を成長させるにはトレーニングは欠かせませんが、トレーニングのやりすぎには注意が必要です。
疲労感や痛みがある状態でのトレーニングは、トレーニング効果が低下するだけではなく、ケガのリスクが高まります。
トレーニングの継続が重要ですが、継続するためにもしっかりと休養することが大切です。
重たい重量ばかり重視する
早く筋肉をつけたいからと言って重たい重量ばかり重視する方は少なくありません。
重たい重量を扱い過度な負荷をかけてしまうと、フォームが崩れケガのリスクが高まる可能性があります。
筋トレには、部位や目的に応じて適切な負荷があります。また、重たい重量を扱わなくても軽い重量でもしっかりと筋肉へ負荷をかけることができますので、初心者の方は軽めの負荷から始め徐々に負荷を高めていくほうがいいでしょう。
バランスよく鍛えない
筋トレ初心者の方にありがちなことで、特定の部位しか鍛えない方がいます。
健康維持やダイエット目的でトレーニングを行うのであれば、全身をバランスよく鍛えるようにしましょう。
日ごとにトレーニングする部位を変え、筋肉を回復させながら効率よくトレーニングしていきましょう。
食事内容が変わらない
トレーニングの効果を高めるのであれば、食事内容にも気を付ける必要があります。
ファストフードや揚げ物など、脂っこいものはできるだけ避け、鶏ささみやツナ缶など低脂質・高たんぱくの食事をとるようにしましょう。
筋トレの取り組み方
効果的に筋トレを行うために押さえておきたいポイントを解説していきます。
ストレッチ
ストレッチ方法には、主に2種類あり【動的ストレッチ】と【静的ストレッチ】と呼ばれる方法です。
動的ストレッチはラジオ体操などの動きを付けたストレッチ方法で、静的ストレッチはじっくりと持続的に圧を加える、一般的なイメージのストレッチ方法になります。
静的ストレッチは、運動前に行われることが多くケガの予防のために重要というイメージが強い種目ですが、静的ストレッチには事故の予防効果はなく、返ってケガのリスクを高める可能性があるという研究結果も発表されております。
筋トレ前は静的ストレッチはせずに、動的ストレッチで軽く体を温める程度にしておきましょう。
ただし、筋トレ後のケアとしては静的ストレッチは有効になります。
筋トレ後は筋肉が張り疲労物質が溜まっている状態です。ストレッチにより筋肉をほぐし血行を促進することで疲労物質がとどまりにくくなりますので、疲労回復が促進できます。
ストレッチは筋トレ後ということを頭に入れておきましょう。
筋トレで行う回数
目的に応じて筋トレで行う回数は変わってきます。
最大筋力向上、筋肥大、筋持久力向上では行う回数が変わってきます。
では具体的に、どのくらいの負荷で何回反復すればいいのか解説していきます。
この負荷と回数を決める時に【RM法】というのがあります。このRMとは【Repetition Maximum】の略で、日本語で最大反復回数のことを表します。
RM法は、ある負荷(重量)に対して最大何回あげることができたがで、自分の最大の運動強度を判断する方法になります。
例えば、ベンチプレスを行った場合、5回ギリギリ上げれる重量は、5RMと表し、10回ギリギリ上げれる重量は10RMと表されます。
このRMの数値によって、最大筋力向上か筋肥大か筋持久力向上かが変わってきます。
目的 | 反復回数 |
---|---|
最大筋力向上 | 1~6回(RM) |
筋肥大 | 7~12回(RM) |
筋持久力向上 | 12回(RM)以上 |
一般的には、ダイエットやボディメイクといった目的の方は、筋肥大の7~12RMで筋トレを行うのがベストです。
しかし近年では、トレーニングの総負荷量がしっかりと確保できていれば、どんな強度でも筋肥大するという論文も発表されています。
つまり、総負荷量【重量×反復回数×セット数】が同じであれば筋肥大の効果は同じであるということ。
例えばベンチプレスを行った場合、80㎏×10回×3セットと、40㎏×20回×3セットはどちらも総負荷量は2400㎏となり、筋肥大の効果はほぼ同じということになります。
筋肥大のみを目的とするのならば、低負荷で回数を増やしたほうがケガのリスクも低くなり安全ではあるのですが、回数を増やせば増やすほど心理的疲労がたまります。
結果的に、筋肥大を目的とするならば筋力強化も狙える10RM(10回ギリギリ上げれる重量)で行うのがよいとされています。
トレーニングメニューの組み方
前述したとおり、筋トレは全身バランスよく鍛えことが重要です。また筋トレ後の超回復の時間はしっかりと休養する必要があるため、トレーニングメニューの組み方は重要です。
1週間のうち、トレーニングを行う回数に応じて部位を変えながら筋トレを行うといいでしょう。
週2回の場合
日数 | 内容 |
---|---|
1日目 | 全身 |
2日目 | 休養 |
3日目 | 休養 |
4日目 | 全身 |
5日目 | 休養 |
6日目 | 休養 |
7日目 | 休養 |
全身トレーニング~2日休養~全身トレーニング~3日休養のサイクル
週3回の場合
日数 | 内容 |
---|---|
1日目 | 上半身 |
2日目 | 休養 |
3日目 | 休養 |
4日目 | 下半身 |
5日目 | 休養 |
6日目 | 休養 |
7日目 | 上半身 |
上半身と下半身を交互に、間に2日休養を挟むサイクル
週4回の場合
日数 | 内容 |
---|---|
1日目 | 胸・背中 |
2日目 | 肩・腕 |
3日目 | 休養 |
4日目 | 下半身 |
5日目 | 腹筋 |
6日目 | 休養 |
7日目 | 休養 |
週4回トレーニングは、部位別に分けて行うサイクル
筋トレの実践
筋トレ初心者の方は、簡単なメニューから始めて体力や筋力に合わせて徐々に負荷を強めていきましょう。
初心者おすすめメニュー
- 腕立て伏せ
- スクワット
- クランチ(腹筋)
- プランク
↓関連記事にてトレーニング方法を紹介しております。
栄養補給
筋肉の成長に必要な3要素のうちの一つ、栄養補給。
筋トレ後、およそ30分以内を目安にたんぱく質をとり、筋トレで損傷した筋肉に素早くたんぱく質を補給しましょう。
この30分間は、ゴールデンタイムと言われており最も筋肉がつく時間の一つです。この30分間で良質なたんぱく質を補給することが重要になります。
また筋トレ前の食事は、筋トレを行う2時間前には済ませておきましょう。
食後2~3時間は消化に時間がかかるため、この消化時間中にトレーニングを行うと消化とトレーニング両方にエネルギーが使われてしまうため、パフォーマンスの低下につながりおすすめしません。
消化が終わったころに筋トレを開始するようにしましょう。
まとめ
初心者の方は、無理にトレーニングしたり同じ部位ばかりを鍛えたりしがちです。
栄養補給も十分にできていないことが多いです。
トレーニングの効果を得るには正しい知識・トレーニング方法を身につけることが重要になります。
ぜひ、この記事を参考にトレーニングに取り組んでみましょう。